【映画189感想】子どもを児童虐待から”いちはやく”救うための電話番号を知っていますか?

189

先日、友人の勧めである映画を都内の映画館に見にいきました。

12/3に公開されたばかりの作品でタイトルは「189」。

 

数字のみという、映画のタイトルにしてはかなりシンプルなものになっていますよね。

自分もこのタイトルを見た時、「189時間」「189日」「189人」みたいに単位をつけることで意味をもつ数字なのかと思っていました。

 

映画を見たらわかるのですが、実はこの数字、ある重要な役割を持っているんです。

しかも映画の中だけで使われる暗号的なものではなくて、僕たちの生活で知っておいて損はない…いや、知っておくべき数字だったんですよね。

 

ぜひみなさんにも知って欲しいなと思い、映画のレビュー記事を書こうと思いました。

 

189とはどんな作品なの?

今回ぼくが見てきた映画「189」は子供の虐待に立ち向かう新人児童福祉司の奮闘を描いた作品です。
実際の事件から着想を得て、「児童虐待という社会問題に少しでも関心を持っていただきたい」という想いから制作されており、児童虐待についての知識がなくても理解できる内容になっていました。

 

物語では一つの虐待を追っていくというものではなく、いくつもの児童虐待の様子と児童相談所虐待対策班の動きが描かれていくものになっいて、日々いろんなところで起こる児童虐待とその対応に追われ続ける児童福祉司たちの奮闘が描かれています。

 

また、この作品は児童虐待の実態を伝え、189の番号を広めることで、児童虐待を未然に防ぎ、早期発見に繋げるために制作されており、厚生労働省からの推薦を得ています。

 

映画を見た感想

手を繋ごうとする親子の画像

189は児童虐待という社会問題に少しでも関心を持ってもらいたいという想いから制作されたとのことなのですが、

 

虐待についてなんとなくのイメージしかない人でも、この映画を見ることで、虐待が行われている家庭で起こりうること、その対応に当たる児童相談所の動きを知ることができると思いました。

 

児童虐待を行う家庭環境や親子のやりとりはもちろん、児童虐待という非日常に立ち向かい続ける職員の心的負担、離職率の高さに比例して加速する人材不足など、児童福祉司という職業にも着目されており、福祉職の実態を映画を通して知ることができました。

児童虐待に関する周辺情報を網羅的に理解することができる点では非常に素晴らしい作品だと感じましたし、広く知られて欲しいとも思います。

 

具体的な映画の内容についてですが、

この映画で描かれる児童虐待は「身体的虐待」「心理的虐待」「ネグレクト」の3種類で、大きく分けると「子供はこうあるべき」という主張が虐待となって現れるものと、子供の愛し方がわからず育児を放任してしまうタイプが描かれており、児童虐待が起こる原因もセットで描かれていました。

 

個人的にこの作品のよかったと思うポイントの一つとして、児童虐待をする親がどんな立場にいるのかをしっかり描いていることだと思います。

孤独と戦いながら育児をしているシングルマザーや、夫の意見が絶対だと洗脳され、子供を守りたいと思いながらも夫に意見することができず、精神崩壊寸前まで追い込まれていく母親の様子が描かれており、親がどんな性格をもっているのかだけでなく、どんな環境に身を置いているのかという、取り巻く環境要因も児童虐待に大きく影響を及ぼしていることをわかりやすく描いていると感じました。

 

また、この作品ではそんな親も、救い出す対象としています。普通は児童虐待と聞くと、虐待を受けている子供を助けることが目的だと思ってしまいますが、児童相談所を起点に物語が描かれているため、児童虐待から子供を救うことを最重要事項としながらも、虐待をしている親にも教育やカウンセリングが必要だと話す描写も描かれました。

 

映画を見た後の児童虐待に対する印象の変化

作品を見る前の児童虐待をする親へのイメージは下記の通り。

  • 親に教養がないから
  • 望まずに生まれた子供を育てようとするから
  • 親の生まれ育った家庭環境が、子育てにも同じように影響している

 

といったように、親自身に問題があり、そもそも子育てに対するモチベーションがないため児童虐待が起こるのではないかと思っていました。

 

しかし、作品を見終わってから自分でも児童虐待について調べていくうちに親に問題があるという考え方は間違っていると考えを改めることができました。

 

作品でも描かれているのですが、虐待をしようと思ってする親は少ないんですよね。

親自身の育ちの問題、家族の孤立、貧困など、さまざまな心理・社会的な要因が複雑に絡み合って生じるものであって「虐待をするぞ」という目的意識を持つ親はいません。

子供への躾のつもりで行っていたことが結果として虐待になってしまうケースの方がよっぽど多く、親は自分が児童虐待をしているという加害者意識は少ないようです。

 

作中に登場した虐待をする親に共通していたのは、「孤独であること」でした。

プライドが高く、周りの意見を聞かない父親や、誰に相談していいかわからずにどんどん自分を追い込んでしまう母親など、孤独が原因になって児童虐待につながっているいるように思います。

なので核家族化が進む現代において、児童虐待はどこの家庭にも起こる可能性があるのではないでしょうか。

 

育児や家庭環境について相談できる環境を作ることが児童虐待を減らす一番の対策だと思いました。

 

189の意味とは

さて、冒頭で189の数字には重要な役割があると書きました。そして僕たちが知っておくべき数字だということも。

 

先に答えを書いてしまうと、189というのは近くの児童相談所につながる電話番号なんです。

 

 

児童相談所虐待対応ダイヤル「189」とは

  • 虐待かもと思った時などに、すぐに児童相談所に通告・相談ができる全国共通の電話番号です。
  • 「児童相談所虐待対応ダイヤル「189」」にかけるとお近くの児童相談所につながります。
  • 通告・相談は、匿名で行うこともでき、通告・相談をした人、その内容に関する秘密は 守られます。

厚生労働省より抜粋

 

児童虐待を疑うようなことがあった時に通報するための電話番号ですが、子育てが辛く悩んでいる場合にも相談することができます。

子供だけでなく親自身のSOSも発信することができる電話番号なんです。

 

日本には「1△△」の型の電話番号が100〜199まで(保留番号を含む)存在していて、緊急性・公共性・安全性の観点から重要な時や付加サービスに使われています。詳しくは総務省のページからご確認ください。

 

僕たちがよく知っているものだと警察に通報する110番や消防に通報する119番などがありますよね。

これらと同じく、「189」は緊急ダイヤルに分類されています。

 

危険な状態にある子供を「1(いち)8(はや)9(く)」救い出すためにも覚えておく必要のある番号ですよね。

詳しくは厚生労働省のホームページからご確認ください。

 

児童虐待について調べてわかったこと

PCで検索している様子

この映画を見た後、自分でも児童虐待について調べてみました。

 

2021年8月27日に発表された厚生労働省の調査結果によると、全国の児童相談所が2020年度に相談対応した児童虐待件数は20万5029件で、調査を始めた1990年度以降30年連続で増え続け、初めて20万件を超えたとのことでした。

また、同日公表された児童虐待による死亡事例の検証結果によると、19年度に虐待で死亡した子どもは前年度より5人増え、78人となったそうです。

 

単純計算で、1日に約560件の相談が児童相談所に寄せられ、1週間に1.5人の割合で児童が虐待によって亡くなっていることになります。

※児童虐待の防止等に関する法律では18歳未満を児童と定義されています。

 

また、児童相談所への通報経路のうち50.5%が警察等からによる連絡のようです。

通報で駆けつけた警察官が、夫婦間の暴力が子どもの前で行われる「面前DV」を心理的虐待と判断して児童相談所に連絡するケースが多いようで、やはり虐待を疑った際にまず初めに110番に連絡する人の割合の方が多いようです。

警察に連絡しても結局、児童相談所に連絡して対処することになるため、対応が遅れてしまうこともあります。

緊急かつ事件性の高そうな通報以外は、まずは児童相談所に連絡する方がよさそうですね。

 

新型コロナウイルスの感染拡大による休校やリモートワークが増え、家庭で過ごす時間が増えたことによって学校からの相談は減ったようですが、そのぶん近隣、知人、家族、親戚からの相談が増えています。

家庭の時間が増えたことによって虐待件数が増えてしまうのは悲しいことですよね…。

 

 

 

 

 

まとめ

この記事では映画「189」をみた感想と、児童虐待について僕が調べたこと、感じたことを書いていきました。

 

児童虐待をすることは決して許されることではありませんが、児童虐待をする親を悪と決めつけるのではなく、そうならないように解決策を探すこと、未然に防ごうとする意識が大切だと強く感じます。

 

僕は映画をきっかけに虐待を疑った際は189に連絡するべきだということを知りました。

同じようにまだ189という電話番号が存在していることを知らない人も多くいるはずです。

実際に相談するようなことは起こってほしくありませんが、いざという時に知っていて損はないです。

 

この作品が少しでも多くの人にみられて児童虐待を減らすことに繋がればと願うばかりです。

189

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ABOUTこの記事をかいた人

韓国の大学を卒業後、日本の大手Web制作会社に就職。ECサイトのディレクションに関わる。 また自身でのクリエイティブ制作にも注力しており、動画編集者、ライターとしての一面も併せ持つ。20代の働き方や、デジタル×◯◯の分野に強い関心を示す。 当ブログ「monologue」を運営しています。